錠前修理 蔵の引戸錠 (昭和初期)

 いつもご贔屓にして頂いているお客様からのご依頼です。

 蔵の鍵が調子が悪く、鍵を差し込んでも回らず開ける事が出来ないらしく、

解錠して修理もしてほしいとのご依頼だ。それほど急いで無いとの事で、翌日の予約して頂いた時間に

お伺いした。



蔵の前に案内して頂き、現在の状況をお聞きした。 今回のご依頼は、外側の漆喰塗りの

大引き戸では無く、内側の格子になった引き戸の錠前が調子が悪く、引き戸も何かが挟まって

隙間が空いているとの事で、お客様から鍵を受け取り、まず原因を探すことにした。

 お客様から聞いた通り戸が閉まりきっておらず、圧迫されているようで左右にはガタはまるでない。

  まず、3ミリほど空いている戸先の隙間から下側の敷居の溝に何か挟まっていないかくまなく探したが、

何も挟まっておらず、下から上へと探していくと、何か白っぽいものが挟まっていた。

 よく見ると電気配線のようで、ピアノ線を差し込んで押すと動く。出来るだけ内側に押しやり、

格子をつかんで前後に揺すると挟まっていた配線が内側に外れた。

 「よしこれでいける!」と思ったのだが、鍵を差し込んで回すが解錠方向に回らない。

どうやら施錠と、解錠の途中で、止まっている模様。 どうしたものか?







 鍵穴の周りについていた飾り座を外し、内部を探ってみるものの、どこを触っても錠前は動かなかった。

いろいろ試してみたが、最終的には、戸の隙間から鎌錠の、鎌部分を押し上げて、解錠する事が出来た。



とりあえず開ける事が出来たのでホッとした。あらためて鍵を差し込んで施解錠の動作を繰り返したが、

施錠と解錠の途中で少しキシんだ感じがするので、分解して調べてみる事にした。



 左側の写真 解錠時 ・ 真ん中の写真 解錠から施錠へ半分鍵を回した状態 ・ 右側の写真 施錠時

鍵を施解錠しながらみていると、鎌錠の鎌部分の軸芯や、可動部品が、面でこすれている部分に

サビが入り動きを重くしているようだ。 サビを取り除き、パーツクリーナーで、落ちたサビを洗い流し、

可動部分に少量のグリスを塗り、動きがよくなるまで動かした。

 先人たちが作った錠前の動きを見ていると、非常にコンパクトにまとまり、ユニークな動きをするので

錠前を動かすギミックを見ているだけでも楽しい。

 お客様によると昭和1ケタ代に建てられた蔵で、すでに80年以上が経っているらしい。

 錠前の動きが軽くなってから再び引き戸に取り付け、実際に鍵を施解錠して動作確認した。



 鍵を回すと、軽く、滑らかに動き非常にスムーズな動きになった。 80年という歳月が経ってもなお、

現役で動いているという事は、素晴らしいと思う。

 出来れば、この錠前が現役で動き続ける事を願い作業を終了とした。



鍵の修理・錠前の修理・錠前の調整など、ぜひ、住吉ロックサービスにお任せください。

2011-12-2

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